水泡

とある曲を聞いて頭に流れた景色を言葉にして綴る場所。

イロムク『ままごと』

 なんだかままごとみたいに安っぽい私と君の二人の日常。同棲していても何も決まり事もないし、お互いのことだってよく知らない。知りたいと思う私は君にいつも聞くのに、曖昧な言葉で曖昧に誤摩化すよね。曖昧にしないで。

 君と二人でいるこの空間なのに、結局君は何も教えてくれないから、私は私の為の私で居れば良いの?君の為の私でいればいいの?なんて応えてくれるわけないよね。だったら一人にさせてよ、それが無理ならお互いのことちゃんと知って二人の空間にしようよ、二人でここに居るって思わせてよ。

 君が私に沢山嘘をついているの知っているよ、ほらこれも嘘、あれも嘘。君が嘘をつくときの癖を私は知っているから。目を見て話をしてくれないの知っているから。ねえ、次嘘をつくときはきちんと私の目を見て、騙してよ。

 誰も聞いてもいない私のこと他人に話さないでよ。大して私のことを知らないのに、知ったような口で話さないで。本当は二人で居たいけど、こんなことに付き合わされるのなら一人で居た方がマシ。だからお願い、一人で居させて。

 君が浮気をしているって知っていたよ。私のこと上手く騙せたとでも思った?あの日もあの時も知らない匂いが部屋に残っていたの君は気づいてなかったみたいだね。全て順調に進んでいるように見せかけたかった君は記念日にプレゼントを私に渡すつもりだったのも知っている。全部知っていた。だから君の裏の裏の裏かいたんだよ。意味なんてなかった。いつまでも私が君を好きだと言う保証なんてないよって教えてあげたかった。ただ私のことだけ見て欲しかった。そう思うと君の重ねてきた嘘にも意味があったのかな。なんて、意味なんてないよね。

 私は君とこんな生活がしたかったわけじゃないよ。だからもうサヨナラしよう。最後に本当の君が知りたかったな。君が私に沢山嘘を重ねなければ、あんなままごとみたいな日常でも悪く無いなって、君と二人で生きたかったよ。

 

「終」